実録 小山田いくの世界
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「信州」・「妙高」他

 信越本線では、特急列車の他、数々の急行列車が走っていました。
 小山田いく氏の作品では、信越本線を代表する「信州」と「妙高」という急行列車が「すくらっぷ・ブック」で実名登場します。


急行列車

写真:急行列車

 小山田いく氏の作品で、最初に登場する列車は、「すくらっぷ・ブック」第14話(S2/P130)に描かれた、急行列車です。(作画は、たがみよしひさ氏ですが……。)
 描かれた車輌の形式は、165系、もしくは、169系と呼ばれる急行用の電車で、写真は169系です。
 165系は、急行用として製作された車輌で、169系は、165系を基本として、信越本線、横川〜軽井沢間を12輌編成で通過出来る装備を持たせた急行用電車ですが、双方とも外見は、ほぼ同じです。
 これらの急行形電車が、「すくらっぷ・ブック」では、第17話(S3/P35),第51話(S6/P132),第93話(S10/P175・176),第98話(S11/P97・P98)で、「ぶるうピーター」では、第33話(B4/P88・P89),第67話(B7/P156)で登場します。


急行型電車のシート

写真:急行型電車のシート

 国鉄が製作した急行用のシートは、「クロスシート」と呼ばれる、4人掛けのシートを1ユニットにしたものでした。
 急行電車内でのシーンとしては、「すくらっぷ・ブック」第93話(S10/P178・P179・P187),「ぶるうピーター」第33話(B4/P88・P89)があります。


急行「信州」

写真:急行「信州」のサボ

 「すくらっぷ・ブック」第51話のタイトルでは「上り急行 信州号」(S6/P115)として、列車名が登場します。
 169系が使用された急行「信州」は、上野〜長野間の急行電車として活躍しましたが、昭和60年(1985年)3月14日のダイヤ改正で廃止されました。
 写真は、「サボ」と呼ばれる、列車名や行き先が書かれた板を、車輌側面に差し込むタイプの表示板です。


急行「妙高」 その1

写真:急行「妙高」(客車時代)

 「すくらっぷ・ブック」で「文字」として最初に登場する列車が、急行「妙高2号」です。第17話(S3/P35)では、「妙高2号上野行き 2番線より発車します。」と、アナウンスされています。
 しかし、「すくらっぷ・ブック」で急行「妙高」といえば、第66話(S8/P26)に登場する「妙高9号」でしょう。
 「すくらっぷ・ブック」第66話が少年チャンピオンに掲載された昭和56年(1981年)8月当時、「妙高9号」は機関車が牽引する客車編成によって運行されていました。


急行「妙高」 その2

写真:急行「妙高」の発車案内

 昭和57年(1982年)11月15日のダイヤ改正で、急行「妙高」の内、169系で運行されていた昼行急行の3往復が、特急「あさま」に格上げされ、客車で運行されていた夜行の「妙高9(下り)・10号(上り)」が「号数なし」の急行「妙高」になりました。
 写真は上野駅に掲示された急行「妙高」の発車時刻案内です。
 この急行「妙高」の運行時間は、ダイヤ改正前の「妙高9号」と同じで、上野発23時58分、小諸着3時31分でした。


急行「妙高」 その3

写真:急行「妙高」(169系電車)

 「妙高9号」から転じた急行「妙高」は、昭和60年3月14日のダイヤ改正で、169系による運行に変更となります。
 写真は、小諸駅に停車中の急行「妙高」です。
 「すくらっぷ・ブック」第17話(S3/P35)に登場する「妙高2号」は、写真と同じ169系で運行されていました。
 急行「妙高」は、昭和61年(1986年)11月1日のダイヤ改正で、運用効率の関係により、特急「あさま」と同じ189系が使用されるようになりましたが、昭和63年(1988年)3月13日のダイヤ改正で廃止となりました。


急行「妙高」 その4

写真:小諸駅に到着した急行「妙高」

 午前3時31分。急行「妙高」が小諸駅に到着した、その時の写真です。(車輌は169系ですが……。)
 小諸駅での停車時間は6分。午前3時37分には直江津に向けて発車します。


「115系」と「169系」電車

写真:「115系」と「169系」電車

 「すくらっぷ・ブック」第17話(S3/P35)には、3種類の列車が描かれています。
 ひとつは、489系の特急「あさま」、右側に描かれたホームに停車中の列車は、165系か169系です。そして残りのひとつは、115系と呼ばれる近郊形電車でしょう。
 その理由として、電車の正面にある扉が1色である事が挙げられます。165系や169系は、正面の扉は2色なので、115系を描いたものと考えています。
 上の写真では左側に停車中の電車が115系、右側に停車中の電車が169系です。


115系電車

写真:115系電車

 「きまぐれ乗車券」第1話(P19)には、「そこで 列車番号349Mって鈍行に乗りかえた」と、あります。
 列車そのものは、作品中に登場しませんが、長野駅に到着した「349M」の写真です。
 「きまぐれ乗車券」第1話が少年ビックコミックに発表された昭和61年(1986年)5月当時、349Mは115系によって運行されていました。

撮影:夢之狩人


C56 114

写真:C56 144

 「迷い家ステーション」第38話(M5/P47)以降で、度々登場する蒸気機関車がC56です。
 懐古園北側の児童遊園地内に、C56の144号機が展示・保存されていました。

 

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